アイイロの巣穴

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【雑談】ミラーリング用語、どう読む?


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今回はレビューじゃないです

 どうも、藍色です。今回はレビューとは全然関係ない話題なので「雑談」というような軽い感じで書いていきたいと思います。ネタが無いわけじゃないけど筆が進まないときはこんな感じの記事も出そうかなと思います。でもフェミニズムミサンドリー関連です。ゆるく読んでいただければ。

 

ミラーリング表記/用語について

 ミラーリング、ありますよね。脱コルセット過程における装飾する男のイラスト等もそうですし、漢字圏なら漢字に接していますので日々「漢字自体に含まれているミソジニー」に辟易したり。つくづく「言葉(ようは概念)は男が作って支配してきたな〜」「女性たちには使わせない前提の世界だな〜」と実感させられるわけです。言葉が男用にできているというのは、言葉遣いの問題だけではなくて(当然言葉遣いは階級分けのためなので無関係ではない)、言葉が男を主体とするようにできているという意味であり、女性が女性を主体として語ることを許されず、ただ会話/字書き/閲読をするだけでも「女性差別をベースとしたものしか語れない」という非常に重要な意味をもたらします。どんなに「女性は男より優れている」とエンパワーメントしたところで言語自体に刷り込まれているわけだから、「女」に付随するマイナスの意味は消えない。だから言葉にミラーリングは必要なんです。

 

書くのはわかるけど、正直どう読むの?

 女偏を男扁に変えたり、女+職業で呼ばれがちなものを男+職業に書き直したり、男の肉体に付随する機能にいい漢字が使われるのを陳腐な表現にしてみたり、ミラーリング作業は楽しいものでもある分、普段どれだけ言葉が男用になっているかを改めて発見して遠い目になったりします。さてミラーリング用語、書くのはまだできるとして、実際声に出すとなんて読むんでしょうか?筆者なりの発音をいくつか例に出してみます。(そもそもTwitter上で使うことばかりなので、あまり口にする機会自体少ないんですけどね…。)

 

 ①彼→彼男 「彼女」のミラーリングですね。かのじょ読みに対してなので筆者は「彼男・かのお」と読んでますが皆さんはどうでしょう?これに関しては筆者も仲間と少し話し合ったのですが(ありがとう!)、「かのお」より「かれお」のほうが発音しやすく感じるのではないかという発見がありました。なぜ「かれお」のほうが発音しやすく感じるのかも一緒に考えてみましたが「彼氏・かれし」読みの影響があるのではないかという考えに至りました。また、「かれお」読みだと「元カレ」読みがそのままになるんですよね。ちなみに筆者のパソコンおよびスマホではどっちも出ませんでした。

 余談ですが音読み訓読みの組み合わせで色々出たなかに「ひだん」というのもありました。玉だけに当たりそうで筆者はお気に入りです。

 

 ②嫉妬→男疾男石 女偏にマイナスの意味を持たせるパターンのミラーリングですね。漢字が部首+音で構成されているので、読み方はそのままでいいのではないかなと思ってます。それにしても「しっと」と打つと一発で変換されるのは腹立ちますね。

 

 ③嫌悪/嫌い→男兼悪/男兼い こちらも②と同じ構成ですね。ちなみになぜ「兼ねる」なのか検索してみましたが「兼ねる=二心がある」という解釈でよろしくないとか、兼ねるという漢字は足りてない状態を表すとか出てきました。つまり足りない女や一途じゃない女はきらいってことですか。漢字作ったやつの趣味かよ。

 

 ④好き→すき、スキ これも「嫌」とセットで検索してみました。案の定というか「誰にとってこのましいのか」の視点で考えるとやっぱり男なんですよ。ようは「女性が子供とセットになっている」のが男にとってこのましいという意味です。またもや男の趣味。筆者は反出生主義寄りなのでそのままミラーリングしてもあまりこのましくないので(皮肉)、ひらがな・カタカナ表記が無難かなと思います。中国語の先生は「音を漢字にしなくてもいいのが日本語メリット」だと言ってましたが、こういうときは本当にそう思います。個人的には「男扁+子」と表記して「ペド野郎」と読みそう。

 

 ⑤她/他→他/男也 これは中国語なのですが意味は①と同じ三人称です。発音自体はどちらも「ta1」ですが、これまたひどいんですね。中国語の先生によるとheを表す「他」は「人として一人前になる」という意味を持っているとのこと。では女性側は?実は她という漢字ができたのは「he,she,it」に影響されたからであり、それ以前には全部「他」だったというので、「he→他、she→她、it→它」というふうに漢字を作ったということらしいです。当然のごとく人の字は男に取られてますね。そりゃ女性は怒りますよ。女性という言葉すら簒奪されつつある昨今ですから女男を区別できる単語は必要ですが、人=男という前提を無視して「現代ではただの女性三人称だから差別じゃない」とは言えないですよね。完全に現在進行系で差別されてますよ。taと入力して最初に出るのはやっぱり「他」ですしね。

“她”字是谁创造的?刘半农为何会成为侮辱女性的代表?-【环球中考网】

 

 ⑥女医→男医 男のものが前提とされてる言葉をミラーリングしたものですね。医師が女性になっただけでわざわざ「女医」などと呼ばれるのは、医師は基本的に男がなる職業だからですね。今ではあまり使われなくなった「看護婦」表記が婦なのとセットですね。

 

 ⑦男女→女男 taと打って他が先に出る現象と同じですね。男が先、女は後、というのを文字から教え込む効果がありますね。履歴書等の書類でも性別欄は「男・女」か、細長い記入欄に上は男、下は女、というふうになってます。筆者は「じょなん」と発音してますがどうでしょう?「じょだん」読みもいいとはおもいますがどうにも某歌を連想してしまい、個人的には微妙な感覚があります。

 

 ⑧売春婦→買春夫 これは非常に重要な表記ですね。売る女がいる、のではなく「買う男がいる」。責任の所在を男にしっかり持ってこさせる。そもそも売る女がいるように見えるのは、それに金を払う男が昔から存在していたからに他ならず、さらに買う男に名前を与えなかったのは「女が売るから悪いんだ/尊重してるんだ/救済してるんだ」と自分たちを透明化できるからですね。名前のないものに定義はできないし批判もできないということを男はよく知っているんですよ(例:トランスなんちゃらシスなんちゃら)。発音は「ばいしゅんふ」で通りそうですが、まだ音だけ聞いたら前者を連想させるので、筆者は男を強調させるために「ばいしゅんオス」と読んだりします。

 

 ⑨女々しい→男々しい これまたいやな使われ方ですね。実際に陰湿でいやらしいのは女性ではなく男であるというのは歴史を見てもよくわかりますよね。ヒストリー(history)はヒズ ストーリー(his story)しかり、この漢字の成り立ちしかり。マイナスなことは全部女のせい。便利な属性すぎ。

 筆者は「おおしい」と読んでもいいかなと思いますが、「雄々しい」(やはり一発で変換される)と同じ読み方で褒め言葉として受け取られるのは癪なので、強調するために「オスオスしい」などと読んでみたりもします。

 

 ⑩男→オス 言わずもがな。と言いたいところですが、「女」の形が超ジェンダーなのにたいして「男」という漢字自体にプラスの意味がありますよね。なので意図的にオスと書き直す。なんなら男という漢字を「おとこ」と読まず「オス」と読んでます。ねことロースもセットで。

 

 

おわりに

 とりあえず体力の続く限り思いつくものを列挙してみましたが、あくまでも筆者の読み方は一例にすぎないです。正解とかではないです。皆さんもぜひどんなふうに発音しているのか、なぜ発音しづらく感じるのか、そういう読み方もあったのか!みたいに参考になればさいわいです。他にもまだまだミラーリング表現いっぱいあるよ!とかこんなの思いついた!などなど発展させていき、言葉をどんどん取り戻していきたいです。しかしアナログだと部首を改造できますが、パソコンだといちいち変換して組み合わせないといけないのが歯がゆい&めんどいですよね。漢字を新しく作れるアプリとかあったらいいなあ。

 雑談なので特にまとめずゆるく終わります。

 

おまけ 

 筆者が個人的に使ってるミサ用語です。意味がわかったあなたはミサ仲間。

 ・ニコチンこ

 ・OK/OC

 ・オスみ付き

 ・処男

 ・初玉

 ・オスッター

 ・オスタグラム